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2006年06月15日

院長の言霊

私達、歯科医院の院長は歯科医院のスタッフを率いる経営者でもある。
経営者の一番大切な役割とは言葉を語ること!

スタッフに向けて!患者様に向けて!!世間の一般の方に向けて!!!

その言葉は力強く「力に満ちた言葉」でなければいけない・
「力に満ちた言葉」を日本では「言霊(ことだま)」と呼ぶ。

そう!歯科医院の院長は「言霊」を語らないといけないのだ。

スタッフが多くない時は、私は全てのスタッフと良好なコミュニケーションが取れているつもりだった。
私の考えは多くを語らないでもスタッフに浸透しやすかったように思う。

しかしスタッフが10名、15名、20名、25名と増えるに従って、自ずから私とスタッフ個々がそれぞれ言葉を交わす時間も少なくなっていった。

そしてコミュニケーションも取り難くなっていった。

特に私が岡山市歯科医師会の理事をしていた3年間は、スタッフとのコミュニケーションは正直最悪だった!診療室での仕事以外に、歯科医師会の公衆衛生の理事として、行政などと連携を取る必要があった。
昼間の診療中に私は仕事を休んで、市役所や保健センターへと向かった。外に向けての仕事に時間とエネルギーを取られて、中へのエネルギーは少なくなっていった。

「院長の考えていることがわからない!」「医院の方向性が見えない!!」
そんなスタッフからの不満と不安が吹きだしてきたのは、その頃からだった。

トップダウンの時代は終わった!これからはボトムアップだ!!
そんな考えから1年間あえて自分の考えは述べないで指示もなるべく出さないで、プロジェクトチームを作り、スタッフに色々と任せてみた。

それはそれで結果は出たのだが、スタッフの満足度は決して上がらなかった。
「院長は私達に丸投げしている!」「やっぱり院長の考えていること、方向性が見えない!!」

そして今年から私は自分の意見、考え方、医院理念を声高に叫ぶようになった。
「なかの歯科が求めているもの!」「こんな歯科医院を作りたい!」「このような歯科医院を目指している!!」「スタッフにはこうなってもらいたい!」「仕事を通じて人間性を高めて欲しい!」

朝の朝礼、水曜日のミーティング、最後の終礼、そして4時間のロングのミーティングで私はいつも熱く熱く「力に満ちた言葉」、そう「言霊」を語ってきたつもりだ。

診療時間を削り、木曜を休診にまでして、時間を作り、院長が言葉を語るようになって、当院の中で何かが変わっていった。

化学反応を起こすように何かが確実に変わってきた。

それはまだまだ結果として現れてはいないが、確実に当院は方向性が今までよりぶれなくなってきた。それは私自身が自分の考え方と方向性をまとめて、スタッフに何度も何度も繰り返し話してきたからではないのか?

私達歯科医師が語るべき「言霊」とは何か?

いつも肝に銘じていたい。

自分の立場とスタッフへの影響力を考えて、信頼され、尊敬される歯科医院の院長に私はなりたい!!

投稿者 nakano : 2006年06月15日 07:14

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