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2009年05月29日

11年目の真実

ある新人営業マンの方の
「アポを取らせて下さい」
と言う申し出をお断りしたところ
友人の方から丁寧にメールで
「先生にはがっかりした!」
と苦情を言われる。

今大きな問題を抱え続けている当院の
院長である私は、疲労とストレスを抱えながら
早朝から深夜まで休みなく働き続けている。


アポの30分の時間があれば、
少しでも休みたいのが本音だ。

断る力を持つことは、本当に難しい!!

先日、私が11年前に治療した前歯のセラミックブリッジが
脱落して、ある患者さまが当院に来院された。


その方の歯の治療に関する話が興味深かった。

11年前に40万円以上かけて、その方は前歯の治療を受けられた。
担当したのは院長のこの私だった。

11年前、私はこの前歯のブリッジが一生持つように念じながら
一生懸命治療を行った。

それから11年後に脱落したブリッジは、2本の根っこが
完全に虫歯で折れてしまって、再装着は不可能な状況だった。


自分の行った治療が目の前でダメになったものを
見るのは歯科医師として辛いものだ。

前歯が急に脱落したその日、その方は血相を変えて当院に来院された。

前歯が急に取れたことが、その人にとって相当ショックだったんだなと
私は思っていたのだが、後日話を伺うと真相は違っていた。


真相は、ご主人にこう言われたらしい!


「お前の前歯が無くなって、もし入れ歯になったら私はお前と離婚する!」


「離婚ですか??」


それは大変なことだ!私は責任重大である。


私の前歯の治療の腕が悪くて、もしその方の前歯が
取り外しの入れ歯になったら。。。そく離婚??

その後、ご主人の入れ歯になったら離婚する宣言は
撤回された様子だが、その女性の方が、その話を
うれしそうに、楽しそうに、話されるのをみて私は悟った。

投稿者 nakano : 2009年05月29日 22:10

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