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2008年06月30日

秘密のケンミンSHOW

私としては1年に1回もない
3日連続飲み会に参加した。

最後の昨日は日曜と言うこともあって
テンションが上がらない!
会場のフランス人に「ボンソワー!」と
声をかけてもテンションが上がらない!!

平日は飲み会に誘われても、
2次会には絶対行かないことを私は決めた。


3日連続の最初は「岡山大学歯学部岡山県人会」の
懇親会だった。

私は同窓会の会長の立場で、今回初めてこの懇親会に招待された。

会場は先日の、岡山大学歯学部新入生歓迎コンパの会場と
全く同じで、人数もそう変わらないくらい多くの現役の
歯学部学生さんが参加されていた。

しかし先日の新歓と違って、その場にいたのは
すべてが岡山県産!岡山県生まれの学生さんだった。

私も岡山の地元出身!

小学校は地元の大野小学校。
中学校は、昔は悪かった石井中学校
高校は、仏教高校?岡山大安寺高校出身だ。

同窓会の会長の私に気を使って多くの学生さんが
私に挨拶に来るたびに、私は出身高校を聞いていった。

「私は朝日です!」

「おっー!あの東大に無茶苦茶合格する朝日か?」

「私は岡山白稜です!」

「おーっ!!あの朝日と白熱している白稜か?」

驚いたことに、今年の入学生の中で、8名が朝日高校出身だった。

何名も何名も声をかけるも、岡山大安寺高校の学生さんいは
最後まで一人も会えなかった。

(大安寺!どうしちゃたの??)

しかしテレビの番組ではないが、やはり県民性はあるように
感じる。

岡山県人は(私も含めて)
まじめで、おとなしくて、自分の感情を表に出すのが下手!

トークはうまくなく、特に男性は元気がなく、おしゃれにも少し疎い!!

人を押しのけても上に立つという気概もなければ、情熱も少ない!!

最後の挨拶で、私が、
「広島県人に負けたくない!!
兵庫県人も負けたくない!!」

と叫んでも、元気が、元気が帰ってこない!!

でもそう叫んだ私も岡山県人!!
本当は戦いを望まなく、皆でのんびり暮らしたい岡山県民だ。

しかし秘密のケンミンSHOWの岡山県代表は
「課長次長」ばかり出ているが、
岡山出身といえば、Bzの稲葉さんは、なぜ出ないのか??

岡山から世界を元気にしたい!!

投稿者 nakano : 22:25 | コメント (0)

2008年06月26日

散髪屋さんで!

歯科衛生士学校の授業で
「人生の50のリスト」のワークを行う。

このネタ本はロバートハリスさんの
「人生の100のリスト」
授業を前に本棚でこの本を探すも
いつまで経っても出てこない!

それもそのはず!私の本棚は2重3重に本が溢れて
どうしようもない状態になっている。

私が一番先にしないといけないことは、整理整頓!
人生では捨て去ることも、重要である。


歯科衛生士学校の90分間の授業は楽しい時間はあるのだが
私にとっては毎回真剣勝負でかなりエネルギーを消費する時間でもある。

授業が終わってぐったりする体を引きずって、私は散髪屋さんへと向かった。

今日は短なる散髪だけでなく、私の髪にとってとても大切な白髪染めの日だった。
(私の頭は、もはや白髪染めの力を借りないと、どうしようもないほど、恐ろしい状況になっている!)

疲れていた私は散髪屋さんの椅子でウトウトしていると
隣の方の話声で目が覚めた。

私が気がつかないうちに隣の椅子に新しいお客様が入られたらしい!

「丸刈りがどうですか?
五分刈りと、三分刈りの違いは??」

おや、この話し方!
特徴がある。

もしや〇○大学のA教授?

しかし怖くて横がむけない。

マスターがA教授のお名前を呼んだ!!

ビンゴ!!A教授だ。


実はA教授と、A教授の奥さまは数年前は
当院の患者さまで、お二人とも院長の私が担当をさせてもらって
歯の治療を受けて貰っていた。

しかし数年前からパッタリとお二人の当院への来院は途絶えた。

私の歯の治療に満足されなかったのか?
それとも当院の対応に何かまずさがあったのか??

以前は当院に歯の治療で来院されていたのに
何らかの理由で、今は当院に来院されていない人に
お会いするのは、私にとっては恐怖以外の何物でもない。

いきなり、私の歯の治療について、お叱りを受けるんじゃないか?
いきなり、数年前に私が治療した歯の具合が悪いと苦情を言われるんではないか?

気が気ではない!!

マスターが私の名前を呼ばないように心の中で祈る!!

後から来られたA先生は、私より早く散髪屋さんを後にされた。

帰られてから少し後悔した。
声をかけないと、何もわからないではないか?
行動しないと何も変化しないではないか?

「もし差し支えなければ、当院に来院されなくなった理由を
お聞かせ願えませんか?」

その一言がどうして言えなかったのか?

自問自答しながら前の鏡の自分の姿が目に入った。

その時の私は特別配合の白髪染めで頭は金髪になっていた。
その上におばちゃんがお風呂で被るような
大きなビニールキャップを被っていた。

正直、むちゃ不細工だった!!

その不細工な姿で声をかけた姿を想像すると?
うーん!どちらが正解か?答えは出ない!!

投稿者 nakano : 20:32 | コメント (0)

2008年06月25日

歯の怪我

インプラント治療を終えた方が
冗談を言いながら、笑顔で帰られた。

そんな「笑顔があふれる歯科医院」が私の理想だったので、
理想に近づくことをうれしく思いながら、
医院全体を見渡してみると、私の理想とかけ離れている部分は
正直に悲しく思う。

「痛くない」「よく説明する」「待たせない」は
当院の基本中の基本だが、その基本が100%
守られていない。

責任者の私の仕事は何か?と自問自答しながらも
私の悩みは尽きない!!


今日の診療は、外傷の、怪我のお子様が相次いで来院された。
普段は完全予約制で診療を進めている当院だが
今日は受付のスタッフから
「○○小学校から電話で、今教室で転倒して前歯2本を
折ったお子さんが10分後に来院されます!」と何度も連絡が入った。

不思議なもので、歯の怪我、外傷は連鎖反応を起こす。

普段は歯の怪我で急きょ運ばれてくる患者さんなんて
ほとんどいないのだが、なぜか怪我は連鎖反応を起こして
立て続けに来院される。

1人目のお子様は特に大きな問題がなく
養護教諭の先生に今の現状を説明しているうちにお母様が来院!
説明すると安心された様子で笑顔でお子様といっしょに帰られた。

しかし2人目のお子様の場合は違っていた。
養護教諭の先生が大切に牛乳に入れて持参した
前歯2本は粉々に壊れていて、生えたばかりの前歯2本は
深く折れていて、神経が赤く覗いていた。

怪我から30分もしないで来院されたので、丁寧に何度も
創面を洗って神経を保護する薬をつける。
その上でコンポジットレジンというプラスティックを
今の歯と同じ色合いで継ぎ目が全く分からないように詰めてゆく!

ここは審美歯科が得意の私は得意な分野ではあるが
治療が終わり鏡をもったお子様の表情で成功か失敗か
判断されるシビアな治療になる。

歯が大きく折れて神経がのぞいた場合は、歯科医院によれば
すぐに神経を取り除いて、最終は「差し歯」を薦める歯科医院も多い。

「すぐに削る、すぐに神経を取る!!」
そう言った嘆きを、私は何度となく養護教諭の先生から聞いている。

しかし自分の子供が、小学生で前歯を折った時に、その先生は
自分の子供の歯の神経をすぐに取り去り、歯を大きく削って
差し歯を薦めるのであろうか?

私なら自分の子供にはそのような治療が絶対にしない。
もちろん当院に来られる患者さまにも自分の子供と同じような治療を進める。

そんな当院の救急の対応が評判を得たのか?
最近では何件もの歯科医院を通り越して遠方の学校から
怪我で来院されるお子様も多い!

そんなこんなで、怪我は連鎖反応を起こして
もともと私の予約だった患者さまには、ご迷惑をおかけする。

そして最後はやはり神頼み!!
この子の歯の神経が悪くならないように
手を合わせて祈るしかない!!

あの鏡を見た時の、あの子の笑顔が、曇ることがないように!!


投稿者 nakano : 23:13 | コメント (1)

2008年06月24日

歯医者の拡大鏡

私のパソコンがついに
Vistaになった。
今日はその新しいパソコンを使って
初めてブログを書き込む。

キーボードのやさしいタッチに惹かれる。
やはりパソコンと畳と女房は新しいほうが??


新しいパソコンとともに、当院に新しい歯医者の拡大鏡が届いた。

私たちの仕事はかなり緻密な作業を要求される。
その緻密な手元を数倍に拡大して見せるのが
この拡大鏡だ。

いつかは当院もマイクロスコープと呼ばれる300万円強の
ものが欲しいのだが、まずは最初はこの拡大鏡で我慢我慢!!

私が今回購入した拡大鏡はサージテルという有名なブランド。
お値段も結構よくてマイクロほどではないが
私が買ったパソコン2台分のお値段である。

買ったからには有効に使って自分の仕事を
もっと緻密にもっと正確にしてゆきたい!!

そんなサージテルに最高なデビューの場面がやってきた。
前歯4本ラミネートべニアと言って表面のみ0.9mmほど
削除して薄いセラミックを貼り付ける治療!!

私がもっとも得意とする審美歯科治療のひとつであるが
そのラミネートべニアの形成の時がきた。

患者さまを前におもむろにサージテルを装着する。

そして見る!!

おーーっ!!すげーーっ!!!
よく見える。

目の前の歯が大きく拡大されて、まるで
自分が小動物になったような気がする。

これは今まで以上に素晴らしい形成ができる!!

そう思った3分後!私は頭を抱えて唸っていた。

「何か?頭がふらふらする!
うっぷ!!気分も悪い!!

なんだか乗り物酔いをしたようだ!!」

サージテルで拡大したまま仕事をすると乗り物酔いをするのか?
それじゃーマイクロスコープは?

腕の立つ審美歯科医の道は果てしなく遠い!!

投稿者 nakano : 22:22 | コメント (0)

2008年06月20日

親知らず

診療が終わり、ユニフォームのまま
外出しようと思っていると
「院長!その格好で出かけるんですか?」
と驚いた様子で聞いてくる。

私が平日は、ユニフォームとパジャマだけで
一日過ごしているのを誰も知らない!


最近やたら、私の予約に、親知らずの抜歯が多い!
それも下顎の横向きの完全に骨に埋まっている奴!!

先日のサンフランシスコの口腔外科専門の歯科医院では
待合室のテレビでも、親知らずの害を延々と流していた。

そして、そのサンフランシスコで親知らずを抜歯すると1本12万円、
主に、4本同時に抜歯していたので、患者さんは受付で50万円程度の支払いをする。

日本の場合、抜歯の保険点数はとても低いので
下顎の完全に埋まった親知らずの抜歯でも負担金は3500円程度!
実質は12000円の費用で抜歯が出来る。

アメリカの10分の1の価格、窓口での支払い金額は30分の1、
この価値を、歯科医師の私達はどう判断するのか?

親知らずの抜歯は、時間が掛かる割りに(1時間以上かかることもある!)
日本では費用が安いので、この親知らずの抜歯を嫌がる先生も多い。

大学病院の口腔外科に紹介状を書けばいいのだ。

開業医では、抜歯をした後に、腫れたり、痛かったりすると
それだけで評判が落ちる場合がある。

そんな理由で、親知らずの抜歯をしない先生もいる。


当院では親知らずの抜歯は、ご要望があれば積極的に行っている。

(全ての親知らずを、それこそ親の敵みたいに抜歯を薦める事は当院ではしない!)

先日も「娘が、親知らずの抜歯のために、大学病院に行くように言われたんですが、
中野先生、何とかしてもらえませんか?」と相談を受けた。

相談を受けると弱い私!「お任せ下さい!」とすぐに大見得を切る。


先日、また違う方から相談を受けた。
「中野先生に、親知らずの抜歯をしてもらう予約を、取りましたが、
私の友人は大学病院で、全身麻酔でフーッとした状態で抜歯をしました。
先生の医院では全身麻酔で、親知らずの抜歯ができますか?」

恐らく静脈内鎮静だと思う!

残念なことに、当院では静脈内鎮静をしての親知らずの抜歯は行っていない!

そう言えば、親知らず4本抜いて50万円の、アメリカの歯科医院では
静脈内鎮静と笑気麻酔と、あるとあらゆる無痛抜歯を試みていた。

奢れるもの久しからず!!

保険の点数を嘆く前に、私にはするべきことがある!!

投稿者 nakano : 22:44 | コメント (0)

2008年06月19日

テレビ 岡山  インプラント

手帳を見ると、朝の9時に
打ち合わせの予定が入っていた。
しかし、ガレージを見ても、我が愛車は
修理の長旅から、まだ帰っていない様子!

こりゃ、困った!!

色々と考えた末に、「子供パトロール隊」と書かれたママチャリで出動!!
医院の前で、衛生士Oさんに「院長、何をしているんですか?」と声を掛けてもらう。

雨が降りそうな天気の中、昨日の自衛隊の影響を、まだ引きずる私!
万成の坂の途中で、しんどくて自転車を降りる。
坂道の半ばまでは自転車を押して進んだものの、自分の限界を感じて、
そのままバックして医院に戻る!

誰にも気づかれないように、こっそりと戻る!


今日の木曜日も一日ハードなスケジュールを私はこなした。
頑張った自分にエールを送りたい!!

歯科衛生士学校の講義では、今日は学生さんをほとんど眠らせない
授業ができたように思う!!今年は例年より、慣れるのが遅いような気がするが
学生さんとの距離も少しずつ縮まっているように感じる。

でも真剣な表情で、私の話を一生懸命聞いてくれる多くの学生さんには
感謝しかない!ラストまで本気で頑張る。


急いでRSKのスタジオに移動して、イブニングDonDonの生放送の打ち合わせ!
しかしいつも思うのにテレビ局って分刻みのスケジュールで進行している。

分刻みで進行させるためにはタイムキーパーの存在が不可欠だ。
当院にも最近タイムキーパーの役割を担うスタッフが増えた。

時間は有限なので、このタイムキーパーは本当に重要!!
今日もその進め方を両目にしかと焼き付けた。

今日の私に与えられたお題は「顎関節症(がくかんせつしょう)」

あの森高千里さんがこの顎関節症でコンサートを休んだ話は
そう昔の話ではない!!

その顎関節症について、その症状、原因、予防法について
話したのだが、私の話は視聴者の皆さんに、果たしてうまく伝わったのか?


今週のDonDonの大きなお題は「我が家のペット」についてだった。

番組の最後に、私は急に「中野先生はペットはどうなんですか?」と振られた。

そして私は急に、顔を崩して「我が家のペットは
ミニチュアダックスのプリンちゃんです!」とお答えした。

「先生、いつものお顔と違って凄くうれしそうですね!!」と突っ込まれた。


そりゃそうだ!!

私がお酒を飲んで、夜遅く帰宅した時にでも、どんな時でも
嫌な顔をせず、いつでも尻尾を振って、最高のお出迎えをしてくれるのは
このプリンちゃんだけなのだ!!


 

   

投稿者 nakano : 22:03 | コメント (0)

2008年06月17日

歯医者が自衛隊へ!

「私、ここだからインプラント
できたかもしれない!」

今日診療が最後のある方から
ありがたい一言を最後に頂いた。

まだまだ不十分の当院だが、
気配り、心配り、思いやりの心だけは
誰にも負けないようにしたい。


腕立て伏せで上半身、腹筋で中半身、3000mで下半身を
すっかりとやられた私は自衛隊の凄さをまざまざと見せ付けられた。

常に団体行動!チーム内での協力は必須。
時間厳守は当たり前だが、その時間とは分単位!
上司には絶対服従!しかし誰もがリーダーシップを取る。

そして、そして、一番大切なことは体力!!!

生存自活のための夕食の自炊は、飯ごう炊飯でカレーライス!
皆で協力しあってのカレー作りは本当に楽しかった。

3000mで食欲など全く無いと思っていた私だが
飯ごうで食べるカレーライスは抜群に美味しくて思わず声が出た!

「うまい!!これ!」

しかし悲しいことに食事の時間は15分程度しかなく
最後まで食べきることができなかった美味なカレーライスは
残飯入れに流して、飯ごうを洗わなければいけなかった。

入浴タイムは10分、○○時○○分にどの場所にチームで集合と
決まっているので、ゆっくりと湯船につかる時間すらない!

天幕(テント)での就寝は、6人で1つの天幕だが
誰かのいびきで就寝がなかなかできない!

日本原高原の夜は割りと冷え込んで、毛布とシーツと
寝袋まで支給されるが、明け方は寒くなるかもしれない!

寝袋に入るかどうか?悩んでいるうちにウトウトしてきた。

私は天幕の入り口に寝ていたので、
ゴソゴソと言う天幕の外の音に目が覚めた。

「起床!」小さな声で確かにそう言った。

起床?今何時だ?

時計は午前3時を示していた。

スケジュールには午前6時起床と書いてあったが
昨日、担当の方に起床する時間を確認すると
「こちらが起こしますから大丈夫です!」と言われた。

そうか?
いきなり目が覚めて他の5名に「起床です!」と声を掛けた。

すると「寝ぼけてるんじゃないの!」
「冗談だろ!」と誰も信じてくれない!

そりゃ、そうだ!朝の3時である。

しかし自衛隊は災害救助では何時に起こされるかわからない!
と聞いたことがある。

回りのテントで確信すると、起床は午前3時、洗面を終えて
午前3時半に各班で集合するこいとがわかった。

テントの前には大きリュックサックが置かれていて嫌な予感がした。

3時半に集合した私達は「行軍(こうぐん)」といって
20キロもの重い荷物を背負って、一列になり、一言も言葉を
発しないで延々と真っ暗な道を歩き続けた。

この行軍は3時半から、4時間30分に及び、これが凄くきつかった。

体調不良を訴えていたUさんか、Nさんが、途中でリタイアすれば、
2番目にすぐに自分もリタイアしようと、これまた姑息なことを考えていた。

カラダはフラフラで、足はパンパンに張り、寝不足で半分眠りながら
20キロを私達は歩ききった。

あのきつい行軍を、誰一人リタイアしないところに、ある意味で岡山政経塾の凄さがあり、
結局私も最後まで皆と共に歩ききることができた。

24時間100キロ歩行のときは、5枚足の爪が剥がれた私だが
今回の行軍で2枚の爪が剥がれようとしていた。

最後の最後に、戦車に乗せてもらって大きくはしゃぐ私達は
恐らく昨日までの私達とは、大きく顔つきが違っていたように思う。

今回の2日間の体験入隊に際して、本当に多くの学びと、気づきを得ることができたことに
感謝すると同時に、自分の不甲斐なさを感じる2日間でもあった。

自衛隊!恐るべし!!
今年の当院の研修旅行は日本原で決まりか?

投稿者 nakano : 21:32 | コメント (0)

2008年06月16日

院長 自衛隊に入隊する。

岡山大学歯学部の後輩2名が
見学で来院する。
彼らはまだ学生!歯学部の5年生だ。

歯学部5年生と言うと一診が始まる前で
色々と本当に大変な時期!
そんな大変な時にわざわざ時間を作って
当院に見学に来る心意気が素晴らしい!

彼らと話していると、昔の自分を見ているようで懐かしく思いながらも
あの日に帰りたいと、思うのでなくて
「今の自分が一番最高!」と思える自分がうれしい!!


土曜日と日曜日の2日間、私達30数名は日本原の自衛隊駐屯地にいた。

岡山政経塾のK事務局長から、自衛隊の体験入隊の話を伺ったとき、
私はすぐに参加の意思を表明した。

その理由は、私達は、日本人として、日本で生まれて、日本で生活している。
そんな私達は、もっと自衛隊のことを知るべきだと思ったからだ。

これだけ全世界で天災が起こり、日本が近い将来、戦争に巻き込まれないと
誰も断言できない今、自衛隊の役目は今まで以上に大きくなっているように思う。

そんな私だが、今回の体験入隊に際して、物の準備は、前日にほぼ済ませていたので、
大きく困ることは無かったのだが、体と心の準備が全く出来ていなかった。

どこかで今回の自衛隊体験入隊を甘く感じていた自分がいた。

私達は、自衛隊の人にとっては、あくまで部外者のお客様なので
自衛隊への体験入隊は、あくまでキャンプの延長線上にあって
テントを張って、野外でご飯を作って、キャンプファイヤーで盛り上がる!
そんなイメージを持っていた私はお馬鹿さんだった。


24時間100キロ歩行をこなす我々のために、自衛隊の方が
特別メニューを作ってくださった事実は、後から聞いた。

初日の体力測定は、私の体力を測定するだけでなく、
限り少ない体力を、限りなく奪っていった。

自衛隊流腕立て伏せ!腹筋の測定は20代の学生に混じっても
恥ずかしくない上位の数字を挙げた。


「中野先生、若いですね!」その言葉が私の闘志に火をつけ、そして
無残にも体力をドンドンと奪い去っていった。

最初の2科目で、私は持てる力を全て出し切ってしまっていた。

それからすぐの3000m走で、私は泣きを見た。

3000mを、走るの何十年ぶりだろう?

本当にきつく、他の誰かがリタイアした瞬間に、
2番目にリタイアしようと、姑息なことを考えていた。

しかし、誰もリタイアしなかった。

女性に抜かれて、一番の人には2周も抜けれて、2周遅れで
18分も掛けて何とかゴールインした。

2日間のメニューでこの3000mが一番きついと
私は思っていた。

しかしそれが甘い現実だと言う事を、私はすぐに
思い知らされるのであった。

PS、自衛隊の方々には本当にお世話になりました。
体力検定は級外でしたが、一生懸命頑張りました。

投稿者 nakano : 21:22 | コメント (0)

2008年06月13日

ランチェスター

修学旅行から帰った娘に
色々とお土産をもらう。

それがとてもうれしい!
家族の中で私にだけ土産がないと
どうしよう?と少しだけ不安に思っていたからだ。

海外に行こうが、どこに行こうが
ほとんど土産を買わない主義の私は妻から責められる。

だって、何でもどこだって帰るんだもん?という言い訳は
今後我が家では通用しない。

先日、ある経営コンサルタントの方の訪問を受けた。
その方の名前は羽山先生!
本を何冊も出版されている羽山先生は
ランチェスター経営がご専門で、あのランチェスター竹田先生の
1番弟子とも言われている。

(別の意味で竹田先生の一番弟子の栢野さんに本の出版の
手ほどきを受けた私はご縁を感じずにはいられない!)

今では九州で病院経営のコンサルタントもされていると聞いた。

そんな有名な先生が、なぜ当院に来られて、私に取材を?

「歯医者はワーキングプアと呼ばれていて、年収300万とも言われていますが
現状はいかがですか?」

羽山先生のインタビューはいきなり直球勝負で始まった。

私は優れたインタビュアーはその人の長所をうまく引き出す能力があると
思っている。

そのために、私は羽山先生の取材から当院の強み!長所を再発見したいと思っていた。

自分の強み長所は、不思議な事に、自分では気がつかないものだ。

羽山先生のインタビューは3時間30分を過ぎた。

その話のほとんどが、当院のホームページに関するものだった。
凄い事に羽山先生は当院の全てのホームページを全部
印刷して事前に全て目を通されていた。

カバンから出されたその印刷物は、電話帳何冊分に相当する厚みがあった。

「当院の長所、優れている点は、やはりホームページなのか?」

「先生、このホームページの文章は誰が書かれているのですか?」

羽山先生の手元には、私がシャレで書いた「馬鹿の壁」のパロディの
「シカの壁」が握られていた。

「この文章を、歯科医院の先生が読むと、ビジネスの原理原則が理解できるはずです。」

えっ!ビジネスの原理原則?そんな難しいことは???

「この文章をすらすらと書かれるなんて、中野先生は相当勉強していらっしゃる!!」

誉められると、どこまでも高く木に登る私!!


人間には、色々と得意な分野がある。
人前で話すこと、ライブが最高にうまい人!(私は絶対ここには当てはまらない)
文章にしてまとめることが、最高にうまい人!(羽山先生は間違いなくここ!)
音楽や絵画で伝えるのが、最高にうまい人!!(私はカラオケは大の苦手!)

そうか?当院の長所はホームページからの情報発信か?

ではその分野で日本一を目指して頑張ろう!!
そう思った私は昨夜から、ある新しいホームページ作りに取り掛かった。

これから1ヶ月以内で、私は3つの新しい携帯サイトと
2つの新しいPC用のホームページを立ち上げる。

何、難しいことは無い!!
私は、しゃべりは下手くそだが、自分の思いを書き綴ることは
決して苦痛を伴わない!!

しかし、そこには1つだけ大きな問題があった。

私は未だにブラインドタッチはできない!
ワードなどの文章を打ち混むのは、凄く遅い!!

横で妻が見ていると、「よくそこまで間違えるわね!」とあきれられる。

そんな私に強力な助っ人が現れた。

「その名はスピーチドラゴン!」PSソフトだ。

これはキーボードに打ち込まなくてもマイクに向かってしゃべるだけで
機械が勝手に私の声を文章にしてくれるのだ!!

こりゃー、すげー!!


今日のブログも実はそのスピーチドラゴンで打ち込んだ。

そしてあきらめた。

手書きの方がよっぽど早い!!

投稿者 nakano : 23:43 | コメント (0)

救急救命セミナー

究極のエコカーと呼ばれている
14歳になる我が愛車のエアコンは効かない。
私一人が乗るのならいいのだが
往診車にも指定されている愛車に
スタッフからクレームが付いた。

「院長、暑くて暑くて、死にそうです!!」

その結果、急遽ドッグ入りとなった愛車!
来週にはどんな顔になって帰ってくるか?

ずっと前から、愛車の営業マンの方は
私に「いい加減に新車を買って下さい!」
何て絶対に一言も言わない!!

愛車を手放すつもりは私にはない!
車と女房は古ければ古いほうが良い!!


木曜日のロングミーティングは岡山市消防署の方にお世話になって
近くのふれあいセンターで、当院のスタッフは
救急救命セミナーを受けた。

9時前に会場に集まった私達は
消防署の方が大きな真っ赤な消防車に乗ってこられたのには
驚いた。

連絡があればいつでも出発できるように
消防車の駐車の仕方にも気をつけられていた。

今日の救急救命は医療現場で働くスタッフとして
知っておかなければならない救急処置のABCDを
実地を中心として学んだ。

救急処置のABCDとは?

A,気道確保
B、人口呼吸
C,心臓マッサージ
D、除細道

特に最近はAEDの設置を行う場所が増えていて
当院にも設置されている。

そのAEDをきちんと使えるように3時間の猛特訓をスタッフは受けた。

実は私は今回のような救急処置のセミナーを受けるのは
3度目だった。

だから自信があった!
驕りがあった!!

10人ずつの3つのグループに分かれて実践したのだが
Aグループで最初に実践したのはこの私!!

3回目なので楽勝!
人工呼吸なんて気道をこうやって確保して
大きく息を起こりこめば楽勝でできるはず!!

でも、おや、胸が大きく動いていない!!

何度も何度も必死の形相で息を送り込むも、人形たろう君の胸は
ピクリともしない!!

「鼻を摘んでください!」

「鼻かーっ!ポイントは?早く言ってよ!!」

「何度も説明しましたよ!」

「し、失礼しました!!」

いきなりのダッシュが失敗して、ダイビングで一気に50mまで潜って
耳抜きに失敗したへっぽこダイバーのようになった。

右耳と右の頭が凄く痛い!!
でもセミナーは始まったばかり。

私の体の不調をよそに、和気藹々とセミナーは進み
楽しい時間はあっという間に過ぎた。

では質問です。

Q!:救急車って1台幾らか知っていますか?

Q2*救急車と消防車って、どっちが値段が高い?


答えはネットで!

A1,1台4000万円
A2、救急車


投稿者 nakano : 21:59 | コメント (0)

2008年06月11日

歯医者でのクレーム

歯科医師臨床研修施設の
認定を受けてから、研修医の先生だけでなく
歯学部の学生さんから、将来の研修のために
見学したいと見学の依頼が相次ぐ!

大学の後輩が当院で研修したいと
言ってくれるのはうれしいことなのだが、
これ以上歯科医師が増えるとユニットが
ユニットが絶対足らない!!

歯医者の治療椅子、ユニットは1台350万円から700万円程度もする。
だから、おいそれと買えない!!


今日は水曜日でミーティングの日だ。
今日のミーティングの話題は、「当院のクレーム対策について」

もちろん当院もクレームゼロを目指しているのだが
なかなかそうはいかない。

受付で診療中に、また電話でクレームを言われた場合は
当院の場合、必ずクレーム帳に記載する。
そして、それを終礼と朝礼で全員に報告して、どんな対応をしたかまで
必ず発表をするのが決まりになっている。

クレームは宝の山と言われるが、やはり私達も人間である以上
クレームから逃げたい気持ちは誰にでもある。


そんな過去2か月分のクレームを今日はスタッフで協議をした。

「院長の予約になっていたのに、別のドクターが診察した」
「入れ歯の不調を訴えているのに、何もしてくれない」

クレームには必ず原因がある。
今日数々のクレームを改めて調べてみると一番大きな原因は
思いやりの無さであったり、その人を尊重する気持ちが足らないことであった。

つまり「自分が大切に扱われていない!」と感じられて
それが直接クレームになっていることがよく理解できた。

しかしこうやって表にして見ると、当院には常勤非常勤合わせて
10名近い歯科医師が診療をしているが、多くのクレームは
1人の歯科医師に集中していた。


その歯科医師とは?

何を隠そう!院長のこの私だ。


私がバタバタしていて、十分に患者様の言葉に耳を傾けていなかったり
そんなつもりはないのだが、他のドクターに仕事を回して、
それが患者さんにとっては、自分は大切にされていないと感じられたり!!

自分が情けない!!
反省することが多すぎる!


今日のミーティングのレジメには「患者様からのクレーム」
ではなくて、「患者様からのご指摘について」と書かれていた。

患者様からのクレームをゼロにするために、
いや、患者様からのご指摘をゼロにするために、
当院では「ひやりハット報告書」が新たに本日作られた。


投稿者 nakano : 21:32 | コメント (0)

2008年06月10日

歯医者甲子園

先週1週間は、45年の私の人生の中でも
かなり辛い、いや凄く辛い1週間であった。

耐え抜いた自分に拍手!
月曜日の朝、体重計に乗って驚いた。

62,1キロ!1週間で2キロ以上も体重が減っている。
うれしいような?悲しいような?複雑な気分。

多くの回りの方に支えられて、生かされている自分を実感した1週間!
今週から新たに生まれ変わって頑張りたい!!

ここのところ毎週のように日曜日には東京に行き
セミナーに出席したり、人に面談をしている。

日曜日の朝、品川である人に出会った。

その人、S先生は歯科の世界では有名人!
毎月2回歯科医師の先生を対象にセミナーを開催されているだけでなく
著書も2冊出版されている。

2冊とも私のライブラリーに保存されていた。
S先生が岡山に講演会で来られた時は、私はかなり前方の席で
話を伺ったものだ。

お話がお上手で、S先生の話を聞いていると、なぜか元気を
もらうようなそんな先生だ。

名刺にも「あなたを元気にするのが私の使命です!」と書かれていた。
S先生は、日本の歯科を元気にしたいと、コーチングやNLP等の
スキルもかなり学ばれているらしい。

友人から紹介を受けて読んだ本の中で私が最近最も感激した
本の著者福島先生とも交信が深いと聞いて驚いた。

コーチングやNLPや成功哲学は全てアメリカ発のテクニックだ。
私はそのことが上記のスキルにいつも大きな違和感を持たせていた。

私達は日本人だ。
仏教の宗教観をベースにした日本人と、
キリスト教の宗教観をベースにしたアメリカ人では
感情も行動も根本的に何かが原典が違うと思っていた。

S先生が求めていること、福島先生が言われることは
このブログではうまく表現できないが、もしかしたら
これからの日本の歯科の世界を元気にさせる大きな可能性を
秘めていると感じるのは私だけであろうか?

居酒屋てっぺんの大嶋さんとも交友が深いと聞いて
私は初めて自分の考えを、S先生に話した。

「私は歯医者甲子園を開催したいと思っています!」
「歯医者甲子園ですか?面白そうですね!」

日本全国には68000件近い歯医者がある。
その歯医者が「日本一ありがとうを集める歯医者」を目指して
団体戦で戦ってゆく!
審査員はワタミの渡邉美樹さんや、てっぺんの大嶋さん等々!

実は大嶋さんが旗を振って居酒屋が日本に元気を与えるということで
日本一の居酒屋を目指す「居酒屋甲子園」が既に2回も開催されている。

簡単に話すと、それの歯科医院版だ。

全国からエントリーした歯科医院の院長先生や、スタッフが東京に終結!
各歯科医院が「ありがとう」をテーマに、開業の思い、医院の使命、
患者様やスタッフへの感謝の気持ちを発表する。

それが私が考える「歯医者甲子園」
もちろん当院も日本一を目指してエントリーする。

日曜日の深夜、岡山へ戻り、妻に
「歯医者甲子園を開催したい!S先生に協力を要請した!」と話した。

すると妻は「その歯医者甲子園って前から考えていた?
その場で思いついたんでしょ!!」何て失礼なコメントを寄せる。

思いつきで行動する?この私が??

うそだろっーーー!!


すみません!本当はその場の雰囲気で思いつきで話しました!

投稿者 nakano : 21:19 | コメント (0)

2008年06月05日

英語でブラッシング!

あれだけ大雨だった天気が
午後を過ぎるとすっかりと回復した。

私の心の天気も、少しだけ晴れ間がのぞき
久しぶりにブログを書きこむ。

歯の衛生週間を迎え、校医をしている幼稚園でのスタッフのイベントなど
ブログネタは数々あれど、人間は感情の動物だと、まざまざと思い知らされる。

人間にとって「健康」は一番大切だが、健康なときは、そのことに気がつかない。


今日の午前中は、私と数名の有志の当院の歯科衛生士とで
近くのISOE(英語幼稚園)に歯科検診と歯科指導に伺った。

昨年からこのISOEから歯科の校医の依頼を受けた私だが
このISOEの近くには何軒もの歯科医院があるのに
校医を引き受けなかったある理由があった。

それは、「この幼稚園の敷地の中では英語しかしゃべってはいけない!」
と言う理由だった。

岡山市内の多くの歯科医院に校医と歯科検診の依頼をしても
1軒の歯科医院もOKを出さなかったと言われる。

そこで何のご縁か?ある時に当院に電話が掛かってきた。
そんな面白い幼稚園には私も全面的に協力したい!
細かな事を考えない私は「面白そう!」そんな簡単な理由で二つ返事で
校医と歯科検診の依頼を、昨年から引き受けた。

そしてそのISOEからの依頼だが、今年は一段とハードルが上げられた。

昨年は歯科検診だけなので、私と歯科衛生士Tの2名のみで伺った。

今年は園児対象に歯磨き指導(ブラッシング指導)をお願いしたいと言われるのだ。
もちろん予防の大切さを訴えたい当院なので、私は少し躊躇しながら
そのリクエストにはイエスと答えた後、はたと困った。

果たして、当院のスタッフは、英語だけでの歯科指導に協力してくれるのであろうか?

でもこんな時、本当に頼れるのが、今の当院のスタッフ!
「私が行きます!」「行かせてください!!」
そんな行動力に溢れるスタッフがすぐに3名集まった。

英語が不得手で参加できなくても資料作りに数名のスタッフも協力してくれた。
そして今日の当日を迎えた。

歯科検診は無事終わり、歯の模型と、大きな歯ブラシを使った
歯科衛生士、OとTとSによる英語での歯科指導!歯磨き指導が始まった。

子供達は真剣に話しに耳を傾けてくれて初めての試みでもあった
英語での歯科指導は無事に終了した。

しかし驚いたことに、衛生士Oは、子供達に話す内容を、あらかじめ英語でノートに全て書いていた。
この準備に、どれだけの時間を費やしたのだろう?

今の当院のスタッフに私は本当に感謝している。

私が「面白うなので、これをやろう!」と旗を揚げると
思いつきで物事を余り考えないですぐに行動する院長の私を
大きくバックアップしてくれる。

いやー!ありがたいし、仕事が楽しい!!


でもね!本当は私がやりたかったのは、4人がレオタード姿で

「ではミュージック、スタート!!

虫歯の予防はブラッシングー(ぐーっ!)」て言うやつ。

何?そんなの恥ずかしいから、やりたくない?

あーそー。


投稿者 nakano : 15:24 | コメント (0)

2008年06月01日

富士山

家族が体調を崩した。
4本の足で、辛うじて安定していた机の脚が、
1本少なくなると同時に、安定感を失うように
家族の安定感も失われる。

私は仕事人としては優秀だが、果たして家庭人としては?
大きな疑問を感じる土曜日の夜!!
少しだけ体調異変を、自分にも感じる。


私は中学校時代から、数ヶ月に1度、緊張感が高まったり
不安感が高じたり、体の疲れが極度に貯まると、
なぜか朝までまんじりともせずに、眠れない夜を送ることが何度もあった。

大きな試験の前日などは必ず、緊張から気分が悪くなり、その上に朝まで眠れない夜を
過ごすのは珍しいことではなかった。

自分の精神面の脆さと、器の小ささを、何度も何度も悔いたものだ。

人間の性格なんて、中年になっても、そう変わるものでなくて
今でも数ヶ月に1度、極端に朝まで眠ることができない日がある。

それが、なぜか昨晩訪れた。

日曜は仕事のために、必ずいつもの5時55分に目覚めようと思っていた。
就寝が遅くなり、深夜1時を回った。

睡眠時間が5時間を気っても、熟睡すれば関係ないと高を括っていた。

しかし、嫌な感は的中するもので、1時半を過ぎても、2時を過ぎても、眠れない。
今までは、必ずそういった夜は原因があったので、落ち着いて原因は何か?考える。

私は、ある意味、A型気質そのままで、精神面で繊細な面があり、
患者さんからのクレームの電話や、1通のメールで凄くへこむ事が多い。

原因は?原因は??考えるうちにどんどん時間は過ぎてゆく。

午前3時を回り、午前4時を時計で確認する。


こんな夜は既に亡くなった祖母のことを、いつも思い出す。

私は中学生時代も、高校生時代も、さすがに大学生のときは遠慮をしたのだが
眠れない夜は、いや眠れない朝は祖母の部屋を訪れて、祖母が飲んでいた
精神安定剤を1個所望した。

早朝何時になろうが、その1個の安定剤は必ず、私に少しだけでも、眠りを与えてくれた。
そんな時、いつも祖母は私にこう言った。

「こうちゃんは、本当に心の優しい子だ。」
「目をつぶるだけで、眠るより、半分だけだが体と頭が休まる!」

その祖母はもういなく、精神安定剤は1個もない!!

朝の6時前にすごすごとベッドから起き出して、仕事の準備を進める。

「結局、一睡も出来なかった!でも大丈夫!
目をつぶったので体と頭は半分は休まっている!」

始発の全日空の東京便は、意外に空いていた。

昨日の雨が上がった影響からか?今日の日本の空は本当に綺麗で
眼下に広がった海も島もとても美しかった。

その美しい島の向こう側には、あの富士山が雲の上に姿を現していた。

「美しい!!」

感動した私はデジカメを出して、島と富士山の写真を撮影していた。

「日本の空って、本当に美しいですね!」
突然、背後から声を掛けられた。
自分の心の声が回りに聞こえたのか?とドキッとして私は振り向いた。

「私もよく写真を撮るのですが空の写真ばかり撮っています!」
にこやかな笑顔の全日空の客室乗務員の方の姿がそこにあった。

その人の言葉で、私は1週間分、いや1ヶ月分の
元気をもらった気がした。


投稿者 nakano : 20:05 | コメント (0)